About the Book
行動の設計
『大きなデザイン』は、人のふるまいの背後にある「見えない仕組み」を設計するための思考と技法をまとめた一冊です。私たちの行動は意志だけでなく、空間・制度・関係性といった環境によって導かれています。その環境をどのように設計するか──という視点をもつことで、UXや制度設計、まちづくり、組織運営といった様々な実践に新しい可能性がひらけます。本書は、行動を変えるデザイン=「ふるまいの設計」を通して、社会に介入するための実践的ガイドです。
実践の知
この本は、単なる概念の紹介ではなく、「使える」本であることを重視しています。掲載されているのは、公共空間、企業の組織設計、行政制度、福祉、NPO活動、スタートアップなど、実際のフィールドで生まれた試行錯誤の数々。それぞれの現場で「どのようにふるまいが形づくられているか」を読み解きながら、12ステップに整理された設計のプロセスも提示しています。抽象と具体のあいだを行き来しながら、「見えない構造を可視化し、改善する」実践的な力が身につく構成です。
見え方が変わる
本書を読み終えたとき、あなたはこれまで気にも留めていなかった“仕組み”に気づくようになります。なぜ人は並んでしまうのか。なぜ使いにくい制度が放置されるのか。なぜ組織の空気は変えられないのか。こうした日常の「なぜ?」を、表層ではなく構造から捉える視点が得られます。そして、そうした気づきが、設計者としての行動を変え、他者との関わり方を変えていく。「見えないものが見えてくる」読書体験が、ここにあります。
Approach

1
生活を更新する必然性を定める
仕組みづくりは、「なぜ今、この日々を更新する必要があるのか」という必然を確かめるところが出発点。
Artiは、背景にある願いや課題意識を言葉にするところから始めます。

2
行動の流れと滞りを捉える
人の行動を、点ではなく流れとして捉え直します。どこで滞り、どんな不合理が蓄積しているのか。
現状生み出され続けるペインを丁寧にあぶり出します。

3
均衡を崩すからくりを作る
見つけたペインポイントが、どんなゲインポイントへ転じうるのかを見極めます。
説得や努力に頼らず、行動の均衡を崩す「からくり」として日常に組み込みます。

4
つくって、観察、調整
仕組みは最小構成で実装し、実験と観察を通じて検証します。
うまくいかなければ壊し、組み替える。
その反復によって、現実に根づかせていきます。
Artiがもたらす変化
01実効性のあるドライな「ユーザ中心」発想
問題が複雑化し、「ポスト・ユーザ中心設計」という語り方がされることが増えても、使う側から見た世界に気付くことは依然有効でありつづけています。
ただ、大事なのは設計者が「間違いに気付いた後にどうするか」。心理を深掘りするよりも、自然な行動を生み出すアーキテクチャとは何かを問うほうがゴールに近づくと信じます。

02「事業再定義」をギャンブルにしない仕事の仕方
新規事業は必ず上がる株が分からないように、多産多死を受け入れる必要があります。ですが、意味ある試行錯誤をするために、どんなペインを軽減するのか、どんな行動をサポートする機能提供をするのか、ひとつひとつ積み上げて考えていくことが大切です。
出してみないとわからない、ではなく小さく試しながら実験のサイズを大きくするアプローチを採用します。

03事例や上位者の声でなく、事実から考える癖付け
状況が違えば、有効な対応も変わります。成功事例や、過去実績のある人の声には勇気づけられますが、それは成功を約束するものでもなく、表面をなぞるだけでは誰の役にも立たないものになりかねません。
足元の事実から積み上げる行動様式、思考様式を重視します。

04部分最適に陥らないジャーニー志向
「見えない仕組み」を考える際、一部の体験だけを考えても全体が機能しない状態に陥ることがあります。
蛸壺的発想が有効なこともありますが、デジタルサービスからリアル空間、業務プロセスまで複数部門を横断した検討からは最終的には逃げられないというスタンスで臨みます。

05事業成果への強いこだわり
「見えない仕組み」をつくっても、ビジネスドメインで仕事をする以上成果がでなければ続きません。
いかなる成果に拘るのか、それはどう実現されるのかを問い続けます。

Artiの関わり方
カジュアルトーク・相談会
仕組みづくり着手前に、状況と手法のフィットを確認
万能の手法はありません。
書籍で提示した考え方や、仕組みづくりの前提を、実際の事業文脈に引き寄せて整理し対話の時間をまず持ちましょう。
一方的に教える場ではなく、「この考え方は、この現場で使えるのか?」を一緒に確かめる時間です。
クイックな仮説出し議論
行動の流れを分解し、解決すべきペインの仮説を立案
事業やサービスを、どんな「行動の流れ」担っているかを確認し、どこで無理が生じ、どこに手当てすべき歪みがあるのかを確認。
絵を描いたり付箋を貼ること自体が目的ではなく、改善の筋道を見極めるための対話です。
診断 ~ 詳細プランニング
仕組みの作動状況を確認し、仮説の精度を高める
現在作っている仕組みが機能しているのか、機能していないとすればどこに躓きの意思があるのか、クイックにリサーチします。
リリース前のサービスでも、現時点でわかりうる課題の洗い出しもできます。
プロトタイピングセッション
最小構成で作り、試し、壊し、再構築する
仕組みは、最初から完成形に至ることはありません。
最小構成で実装し、試し、観察し、うまくいかなければ壊し、再構成します。
Artiは、その試行錯誤に伴走します。






